冷え性は、女性だけの問題ではありません。最近では男性の冷え性も多く聞くようになってきました。なぜ、冷え性が良くないかと言いますと昔から冷えは万病のもとと言われます。あらゆる病気のもとになるので、冷えをそのままにしておくと、重大な疾患になる可能性があるからなのです。
頭痛、肩こり、腰痛、生理痛、ひざ痛、お腹痛など冷えを伴う症状がありますが、それらは、表面にあらわれる症状の氷山の一角にすぎません。なので、あまり安易に考えてそのままにしておくことは、やめた方がいいでしょう。
北里大学東洋医学総合研究所漢方鍼灸治療センターによりますと、冷え性のタイプは、
1・手足の先が冷える四肢末端型
2・座りっぱなしの姿勢などが血流を悪くする下半身型
3・手足が温かいため気づきにくい内蔵型
4・体の中で温度差がなく実感できない全身型
5・神経系や循環器系の障害による局所型 に分類できるということです。
冷え性のタイプは、いろいろありますが、原因は、大きく分けて2つに分類することができます。1つ目は、身体的要因(体の何らかの要因により体が冷えてしまう)、2つ目は、精神的要因(ストレスがかかることによって冷えてしまう)です。
1つ目の身体的要因は、3つに分かれます。
①身体で熱が作れない。
筋肉量(力)の低下により熱が産生できない
②身体から熱が逃げやすい。
皮下脂肪がうすくて、皮膚血流量が多く汗をかきやすい
③身体の熱を全身に運べない。
からだのどこかで、循環が滞っている
冷え性の人は何らかの結果、毛細血管の血流が悪くなっている状態です。毛細血管の血流が悪いために体の熱を保持できない状態になっています。なので、その原因を探りつつ血行を良くすることが重要です。
冷え性は体質が問題です。生活そのものを見直す必要があります。大げさと思われますが、冷えは、万病の元と言われます。冷えを伴って色んな病気、症状を引き起こします。そのまま、ほっておくと大変な思いをするかもしれません。変えられることからはじめましょう!
①食事と②生活習慣の改善、そして③治療です。
それでは、①食事の面から順番に見ていきましょう。
・冷たい飲み物、食べ物、甘いものの食べ過ぎ
・旬ではない野菜や果物の食べ過ぎ
・加工食品の食べ過ぎ
・タンパク質、脂質、糖質の取り過ぎ
・ビタミン、ミネラルの不足
このようなことに気をつけましょう。
②生活習慣の改善
・無理なダイエットはしない
・喫煙をしない
・ストレスをためない(気分転換をはかる)
・有酸素運動をする(歩行)
・睡眠を十分にとる
・スクワットなど筋トレをする
・腹式呼吸をする
・下半身を冷やさない服装
冷え性は、食事の乱れ、強いストレス、運動不足が挙げられます。冷え性を改善するためには、これらを見直し改善することが重要です。冷え性は、体質を改善しないと根本的には良くなりません。ある程度の長いスパンで治療も含めて取り組むことが必要です。
まず、生活習慣で何が良くないことをしているのか自覚するところから初めてはどうですか!
最後に治療について
冷え性は、治療はもちろん大切ですが、今まで見てきました食事や生活習慣とも密接に関係しています。と言いますのも治療は、
・身体の循環を改善して、
・老廃物を出しやすくして、
・自律神経を整えること
ですから、自力、他力の両方の面が冷え性の改善には必要と言えます。
治療方法は、上記を改善するために
1・骨格を調整する
2・鍼灸治療を行う
はじめは、どちらの治療もおすすめしますが、どちらからでも構いません。
鍼灸治療は、ツボ刺激による治療ですので実際に刺さない方法もあります。